メモリアルコーナーを設けることが決まったら、次に考えるのは「何を、どのように飾るか」ということです。故人らしさが伝わり、参列者の心に残るような温かい空間を創り出すためには、いくつかのコツがあります。ここでは、具体的な飾り方のアイデアをご紹介します。まず、中心となるのはやはり「写真」です。遺影のようなフォーマルな一枚だけでなく、日常の何気ない瞬間に撮影されたスナップ写真を多く飾ることで、故人の生き生きとした表情や人柄が伝わります。子供の頃の写真から学生時代、結婚、家族との旅行など、時系列に並べて「人生のアルバム」のように見せるのも素敵です。写真を選ぶ際は、故人が一人で写っているものだけでなく、友人や家族と楽しそうに笑い合っている写真も加えると、その人柄や築いてきた人間関係の豊かさが伝わります。最近では、デジタルフォトフレームを活用し、多くの写真をスライドショー形式で上映するのも人気です。次に、「趣味や特技に関する品」です。故人が情熱を注いでいたものを飾ることで、その人だけの物語が見えてきます。例えば、登山が趣味だった方なら愛用の登山靴やザック、ピッケル。手芸が好きだった方なら、その方が編んだセーターや刺繍作品。音楽が好きだった方なら、愛用の楽器や楽譜、大切にしていたレコードコレクションなどが考えられます。これらの品々は、故人がどのようなことに喜びを感じていたかを何よりも雄弁に語ってくれます。また、「日常の愛用品」も、故人を身近に感じさせてくれる大切なアイテムです。いつもかけていた眼鏡、書き込みのある愛読書、仕事で使い込んだ万年筆、毎朝コーヒーを飲んでいたマグカップ。こうした日常の温もりが感じられる品々は、参列者に「ああ、本当にここにいたんだな」という実感を与え、深い共感を呼び起こします。飾り方のコツとしては、あまり多くの物を詰め込みすぎず、テーマを絞ることですも。例えば「趣味の部屋」「家族との思い出」といったテーマを決めると、統一感のある展示になります。そして、それぞれの品に「〇〇歳の誕生日に家族と」「初めて描き上げた油絵です」といった短いキャプション(説明文)を添えると、より一層、物語が伝わりやすくなります。心を込めて準備したコーナーは、きっと参列者一人ひとりの心に、故人の温かい記憶を刻みつけてくれるでしょう。
故人らしさを伝えるメモリアルコーナーの飾り方